お知らせ

2023/05/26平川ファーム農場長便りvol.1
平川ワイナリーアンテナショップn43°広尾では、今月から、平川ファーム新農場長に就任した西岡一洋氏より「農場長便り」を毎月お届けさせて頂くことになりました。
美しいブドウ畑の風景が目に浮かぶような素敵なテキストを是非お楽しみください♪

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平川ワイナリー農場長便り〜Sous le Noyer(クルミの木の下で)〜 第1回
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皆さま、はじめまして。西岡一洋と申します。今年の4月から平川ファームの新しい農場長として着任しました。これからお会いする機会もあるかと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
オンラインサロン・ワイン買いたい新書やTeam Kisvinの創設メンバーの一人として、一部の方にはお馴染みかもしれません。私はこれまで山梨塩山を拠点にKisvinの仲間として活動し、東京大学の附属農場で植物の水分生理学を中心にしたViticulture(ブドウ栽培学)の研究に従事してきました。また、アグリテック系スタートアップの経営も行っていますが、それについては後日お話しすることにしましょう。
さらに、今年からは東京農業大学でも客員教授として着任し、研究活動を続けています。私は「あの人は一体何者なの?」とよく言われることがありますが、今年に入ってますますその感が深まりました…。
私のキャラクターは説明が難しいかもしれませんが、ここでは平川ファームの農場長として、今後は月に一度のペースで農場長便りをお届けすることになる予定ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 
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さて、当主の平川敦雄との出会いは約10年前にさかのぼります。
当時の上司に声をかけられて、北海道内のワイナリー向けカンファレンスで講演したのが最初の出会いでした。その後、すぐに平川ワイナリーを訪れ、北海道農研機構(農水省の研究機関)の根本氏と一緒に畑を案内していただくことになりました。
平川ワイナリーの象徴であるクルミの樹の下で、開墾の祖である藤城氏の名を冠した「藤城議Zweigelt2014」をグラスに注いでもらいました。その時の、心地よい風が沢の丘を吹き抜けていく様子が今でも鮮明に思い出されます。
親交を深めた後、当時はまだ藪に覆われていた豊丘圃場の草むらに腰を下ろし、平川の数年後のビジョンを共有してもらいました。

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あれから私は、平川ワイナリーの着実な前進を見守りながら、毎年平川敦雄のワインに魅了され続けてきました。その中で、もしワイン造りの現場に入るなら、この人と一緒に仕事したいという思いが募っていました。
数年前から声をかけていただいていましたが、ようやく機が熟して一緒に仕事をすることになった次第です。もちろん、今目の前に広がる丘の景色や、心地よい風の感触も、以前とは全く異なるものです。
私は藤城さんに直接お会いする機会は得られませんでしたが、前農場長を経て預かるこの土地をより深く理解しながら、平川ワイナリーの第2ステージを進めていきたいと考えています。
これからどうぞ宜しくお願い申し上げます。